2017.04.22(土)選手

世界選手権(2017/ロンドン)競歩日本代表選手発表会見レポート

男女競歩種目におけるロンドン世界選手権の選考レースは、4月16日の日本選手権50km競歩ですべて終了していましたが、この結果を受けて日本陸連は、4月20日に、最終的な選考を行い、各選考レース終了時点で内定していた4名のほかに、3名の代表選手と1名の補欠選手を選出しました。
また、同日夕刻、東京都内において、記者発表を行い、競歩代表全選手を公表。その後、各選考大会で内定していた4選手が登壇し、現在の気持ちや世界選手権に向けての抱負を語りました。



 以下、記者発表の概要を、ご紹介します。

【代表選手発表会見】
1.はじめに:尾縣 貢(専務理事)
本日、強化委員会で、原案を策定し、選考委員会にて、8月に開催される世界選手権の競歩代表選手を決定した。
ご存じのようにリオデジャネイロオリンピックでは、競歩陣は大活躍した。ロンドン世界選手権では、日本の強さを世界で定着させるという目標がある。今回のメンバーは、若手、ベテランのバランスが非常によくとれていて、十分に戦える顔ぶれとなっている。そして、2020年東京オリンピックを見据えたうえでも、非常に力強い、心強い選手団が編成された。どうかご期待いただきたい。

2.ロンドン世界選手権競歩代表選手発表:伊東浩司(強化委員長)
<男子20km競歩>
髙橋英輝(富士通)
松永大介(富士通)
藤澤 勇(ALSOK)
補欠:山西利和(京都大学)

<男子50km競歩>
小林 快(ビックカメラ)
荒井広宙(自衛隊体育学校)
丸尾知司(愛知製鋼)

<女子20km競歩>
岡田久美子(ビックカメラ)

3.選考に関する補足説明および本大会での目標:
今村文男(強化委員会 男女競歩オリンピック強化コーチ)



■内定選手以外の選考について
男子20kmと50kmの3人目については、男子20kmは藤澤選手を選考した。この背景としては、日本選手権で自己記録を更新し、2位になった点を評価している。男子50kmの丸尾選手は、2位となった日本選手権における五輪メダリストである荒井選手との差、そして同大会において自己記録を大幅に更新した点などから選考した。
女子20kmについては、残念ながら編成方針に基づいたメダルまたは入賞を目指すというところを考えると、もう少し競技力を向上してほしいということで、残念ながら1名の選出となった。

■補欠選手について
今回から補欠を選出するということで、男子20km競歩で山西選手を選考した。年齢も若く、2020年には中心となっていくであろう選手であること、また、(高橋、松永、藤澤の)3人の代表と遜色なく世界で戦えるレベルにあるという観点によるものである。(解除の時期、現地に帯同させるか等の)補欠の最終判断は、日本陸連あるいは国際陸連において定められた規定があるので、それに則って対応していくことになるが、山西選手は8月に開催されるユニバーシアードの代表にも選ばれているので、補欠として我々とともに戦う準備を進め、世界選手権までの流れというものを肌で感じたり実践したりすることで、自身の強化を行うことができると考えている。
ほかの種目については、選考競技会における男子50kmの4番目、女子20kmの2番目の選手の競技レベルが、選ばれた選手と同等といえるまでの競技力には至っておらず、補欠にするのは難しいと判断したため、今回は選出しなかった。

■本大会での目標、強化の方針について
我々は、ゴールドターゲットという高いカテゴリーに位置づけられていて、その意味をしっかりと受け止め、メダルを目指しながらしっかりと強化を図っていくということは、すでに選手・強化スタッフの共通認識となっている。
世界選手権に向けての具体的な目標は、「メダルを目指すなかで結果を出していく」こと。それは、おそらく今回選ばれた7名も同じ思いであると思う。
このロンドン世界選手権は、次の東京オリンピックに向けたサイクルのなかで唯一、涼しい、またはそれほど暑さを感じない大会になる。2012年ロンドンオリンピックを思い起こせば、繰り上がりではあったものの50kmで森岡紘一朗選手(富士通)が7位に入賞した。こうした50kmにおける経過や、20kmにおける課題――特に、後半にペースが上がっていく点――を踏まえながら、後半のペースアップに耐えうるだけの歩型技術の獲得を含めて、心肺機能や脚筋力の向上等、専門家の先生方に指導をいただきながら進めていきたい。

【代表選手会見】



■髙橋英輝選手(富士通)
2月の日本選手権で代表内定をいただいた。以降、ずっと継続して世界陸上に向けて準備を進めている。ロンドン世界陸上は1時間20分00秒で8位入賞というのが目標。自分の課題である“ゆったりとしたペースでの歩き”という点に対しても、先週も50kmの試合(日本選手権50km競歩)に挑戦するなどして、より動きを洗練させながらも余裕を持てるようにすることに取り組んでいる。
いつも国際大会では、ラスト5kmからのペース変化についていけず、流れに乗れず失速してしまっているので、世界陸上に向けては、後半5kmからの圧倒的なスピード変化を意識したペースやリズムを変える練習や、ペースやスピードを変えてもフォームが崩れない練習に取り組んでいきたい。

■松永大介選手(富士通)
3月の全日本競歩能美大会で内定した。その後、(大学を卒業し、社会人になって)環境が変わって試行錯誤であるものの、ここまでは非常に順調に来られている状況である。
昨年のリオデジャネイロオリンピックが7位ということで、世界選手権は、自分では7位は最低限の順位だと思っている。目標としてメダルを意識しながら、世界とどうやって戦っていくかというところに重点をおいて、残りの期間を過ごし、本番でメダルを取れる準備をしていきたい。
大会に向けては、ラスト5kmのスピードアップに対応できる力をつけたい。また、(前半から積極的に行く)自分の持ち味をどこまで出せるかというところが重点になってくると思うので、そういったところを、実戦を踏まえながらやっていきたい。

■小林 快選手(ビックカメラ)
昨年10月の全日本競歩高畠大会で代表に内定したが、高畠を経験して、輪島(日本選手権)で代表権を取れればと考えていたので、びっくりしたというのが正直なところ。一方で反省点もたくさんあったので、今、そういったところを修正している。
世界陸上では、50km競歩は2015年(北京世界選手権)、2016年(リオデジャネイロオリンピック)と2年間メダルを取っている種目なので、その先輩方に続けるよう、入賞そしてメダルを目指して頑張っていきたい。
今後、重点的に強化したいのはフォーム。どんな審判にも取られないようなフォームを常に追求していきたい。また、今回が初の代表で、しかも50kmは次が2回目と経験不足。荒井さんをはじめ、いろいろな方にたくさんのアドバイスをいただいて、それを自分の糧にできればと思っている。

■荒井広宙選手(自衛隊体育学校)
代表権を取ったということで、世界選手権に向けては、ここがスタートライン。ここからしっかりと8月に向けて準備を進めて、個人的に頑張るというのも1つだが、競歩チーム全体で力を合わせて、1人でも多くが入賞、メダルを獲得できるよう精一杯頑張って、陸上界全体を盛り上げていけたらと思っている。
 大会に向けては、去年のオリンピック前と、やることは大きく変わらないと思っているが、そのなかで、今年は、去年やってきたことに加えて、練習の質であったり食事の摂り方であったり、そういった基本的な面の質を高めていくことが大切になっていくかなと考えている。さらに一番大事なのは、練習をちゃんと試合まで継続していくとういこと。今回の日本選手権前にも小さな故障があったので、そういったことが絶対にないよう、ケガ予防をしながら、ベストの状態で本番に臨みたい。

構成・文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真提供:フォート・キシモト

※本稿は、4月20日に行われた記者発表で行われた説明、質疑応答を元に再構成しています。

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