2017.04.28(金)大会

織田記念陸上大会前日会見レポート



2017年日本グランプリシリーズ第3戦となる第51回織田記念陸上が4月29日、第16回世界陸上競技選手権ロンドン大会の代表選考会を兼ねて開催されます。前日の4月28日には、招待選手をはじめとする多くの出場予定選手が会場の広島広域公園陸上競技場(エディオンスタジアム広島)を訪れ、調整練習を行いました。
また、招待選手のうち、女子100mHに出場する木村文子選手(エディオン)、女子100mに出場する福島千里選手(札幌陸協)、男子100mに出場する桐生祥秀選手(東洋大)の3名が前日会見を行い、現在の体調や心境、大会に向けての抱負を語りました。


【各選手コメント(記載は会見実施順)】



■木村文子選手(エディオン)
「ここ2年くらいスピード強化やパワー強化に取り組んできて、昨シーズンは12秒台を出せると思ってシーズンに臨んだが、そこ(トレーニングでやってきたこと)とコンディショニングとをうまくマッチさせることができず、記録に表すことができなかった。また、リオデジャネイロオリンピックに行けなかったことで責任を感じる思いもあったのだが、周りの方々が、自分以上に私の能力を信じてサポートしてくださったなかで今年を迎えることができた。そういう点でも、また新たな気持ちでスタートが切れたのかなと思っている。
スプリント能力が上がったけれど、それをさばききるだけのテクニックとうまくコンビネーションできなかったところを昨年の反省点として、この冬は、8割のスプリント(スピード)できれいにハードルを越えていくというところに取り組んできた。(その状態での)練習でのタイムも上がっており、手応えを感じている。
今季も、これまでと変わらず、まずは日本記録を突破して12秒台で走れるような能力をつけていくのが一番の目標。明日は、シーズンのはじめなので、練習の成果がどれくらい出るかな…というくらいの、ちょっと余裕をもった気持ちで臨みたい。やってきた練習の成果が出れば、自己ベストは出せると思っているので、そこを狙っていけたらなと思う。
(織田記念陸上は)毎年、地元の方々からたくさんの声援をいただく大会で、私のなかでは身が引き締まる思いをもって臨めるレース。明日も、しっかり声援をもらって、気持ちよく走りたい。」

■福島千里選手(札幌陸協)
「初戦をアメリカで迎え、10日前に帰国した。その後、北海道で軽く練習してここに来たが、疲労も抜けてまずまずの状態にある。
明日は、大きくいえば、“いい走り”をしたい。これは、試合ではあまりごちゃごちゃとたくさん考えすぎないようにしようと思ってのこと。“いい走り”ができれば結果もついてくる。練習ではしっかりちゃんと考えてやっているので、試合ではあまり考えすぎずにシンプルに。練習でできたことが、本番できればいいなと思っている。
今季は、プロアスリートとしてスタートした。今は、ドキドキしているし、楽しみでもある。とても大きな変化となるし、活動の幅も広がるので、競技にプラスになることが増えると思う。自分に責任を持って、しっかりと競技に取り組んでいきたい。
今年目標とする大会は世界陸上。ロンドンで開催されるが、2012年のロンドンオリンピックで良い成績を残せなかったので、もう一回その場で挑戦したい。
(プロになった際には、“10秒台を目指したい”と言っていたが、その思いは? の質問に)2010年の織田記念で11秒21(日本記録=自己記録)を出したとき、レース後のインタビューで、“10秒台を出したい”と言ったことを、すごくよく覚えている。(このように10秒台は急に出したいと思ったわけではなく)ずっと前から目指してきた記録で、0.01秒でも速く…と思い続けてきたこと。(その目標に)少しでも近づいて、達成できるようにしたい。大きな大きな夢であり、目標であると思っている。
明日が、国内での初戦。条件の整う広島で、いい天気で走れるのは幸せなこと。痛いところもなく、不安なく臨めているので、楽しんで、いい走りをしたい。」

■桐生祥秀選手(東洋大)
「先週、出雲陸上(100m)を走って,そこから変わらずいい調子で来ている。(オーストラリアで10秒04、出雲陸上では向かい風で10秒08が出ているが)夏に向けて、徐々に上げていくという感じ。今回で(100mは)3試合目だが、徐々にタイムを上げていって、このまま自己ベストを更新したいなと思う。
 出雲では9秒台を狙ったが出なかった。明日、しっかり自己ベストを出して、(5月3日の)静岡とか、いろいろな大会で――世界選手権の選考も含まれているので――、しっかり勝負をしていきたい。ここ(広域公園陸上競技場)で、高校3年の4月29日に、10秒01の自己ベスト出して、もう4年になる。それ以来、自己ベストが出ていないので、やっぱり(記録を)出したいという気持ちは強い。
(4月16日の)出雲陸上のあとは、2本走って疲れも少し出てきたので、走る練習ではなく身体づくりのトレーニングをしてここへ来た。今日(行った練習で)、しっかり走って明日に備えるという流れ。今日の練習でチェックしていたのは、腕の振りと中盤の部分。最後に走った1本は、(100mレースでの)60m付近の、中盤から後半で伸びていく加速の部分を試そうとした。
この大会は、みんなも思っているように記録が出やすいイメージ。僕としては、この大会で陸上人生が変わったというか、高3のときに(10秒)01を出してから今の生活が続いているので、その場所でまた明日、(記録が)出たらいいなという気持ちは大きい。
(この冬、筋力トレーニングをしっかり行ったそうだが? の質問に)去年は丸1年、筋トレを全くやらず、走り込みでやってきたので、それに比べるとかなり取り組んできたと思う。100mでいうと最後までスピードが落ちずにフィニッシュできるようになった。もともと80m以降とか、ラストで失速する部分があったのだが、その弱点を少しは克服できたかなと思う。
今年1年を通しての目標は、世界陸上で決勝に残って勝負すること。そのために明日も含めて、いろいろな試合をケガせずに走りたい。今のところいい感じで来ているので、ふわふわならないように、しっかり地を固めていって、今まで通り、いつも通りの走りをしたい。」

大会は、4月29日、午前9時30分より競技が開催され、13のグランプリ種目(男子100m、110mH、5000m、棒高跳、走幅跳、三段跳、ハンマー投、やり投;女子100m、100mH、5000m、棒高跳、やり投)のほか、ユニバーシアード種目、パラ陸上競技種目、ジュニア種目、広島県内種目などが行われます。


【織田幹雄記念国際陸上競技大会】
http://www.jaaf.or.jp/competition/detail/411/

◆オンエア情報
・日時:4月29日(土・祝)午後3:05~午後4:00 ※LIVE中継
・放送局:NHK総合テレビ(G・中国ブロックのみ)、NHK BS1(102ch)


文/児玉育美(JAAFメディアチーム)

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