2017.06.09(金)大会

第101回日本陸上競技選手権大会 混成競技<前日会見>


6月10~11日に開催される第101回日本選手権混成競技の前日会見が9日、長野市内のホテルで行われました。会見には、男子十種競技前回チャンピオンの中村明彦選手、この種目の日本記録保持者の右代啓祐選手(以上、スズキ浜松AC)、女子七種競技前回覇者のヘンプヒル恵選手(中央大)の3選手が出席。現在の状態や大会に向けての抱負を述べました。

以下、各選手のコメント(要旨)をご紹介します。

■中村明彦選手(スズキ浜松AC)
参加標準記録(8100点)は突破している状態なので、この試合で勝てば(ロンドン世界選手権代表に)内定する。勝って決めたいなと思う。右代さんと直接対決になるので、しっかり自分のペースをつくりながら、でも、混成独特の…右代さんと互いを高め合って、いい記録が出せるという…(勝負の)なかで、競り勝てるようにしっかり頑張っていきたい。
2週間前にゲツィス(オーストラリア)の試合に出場した。こういう日程での遠征と日本選手権出場は、初めて尽くしでチャレンジーなもの。しかし、(海外での)試合に何度か出て、ずいぶん顔を合わせている選手も増えた。(ゲツィスでは)2日間を通して、選手の輪の中にいることに慣れてきたし、話をしたり声をかけられたりする選手が増えてきたので、そういった部分では進歩なのかなと思う。
日本選手権に向けては、とにかく疲労を抜いて、どこまで行けるかというところが勝負だと思ってやってきた。ある意味、ぎりぎりの部分での試合にはなるが、ここで自己ベストやそれに近い記録を出せれば、自信にもなるし、世界選手権の弾みにもなる。変に気負わずに、でもしっかりと攻めていきながら、ケガをしないように注意しながら試合を運びたい。

■右代啓祐選手(スズキ浜松AC)

昨年はケガ(大会直前に、棒高跳の練習中に骨折)をしてしまって、1種目めで棄権してしまった。連覇(6連覇中だった)も途絶えてしまい、とても悔しい日本選手権だった。好条件のなかで中村選手が8180点を出しているところを目に焼き付け、本当にすごい結果を出したなと思うと同時に、来年の日本選手権では自分のパフォーマンスができるよう、しっかり身体をつくっていこうと思い、そして、この1年間、その思いで取り組んできた。
これまでは連覇がかかったなかで日本選手権に挑んできて、「勝たなきゃいけない」という思いが自分の心の奥底にずっとあった。ケガという形で途絶えたことで、今回、「一からのスタート」となるわけだが、なんかすっきりしたというか、「(勝ちにこだわらず)自分の最大のパフォーマンスを出せばいい」と、ちょっとシンプルになった感じがしている。
昨年、オリンピックが終わったあたりから、膝を痛めてしまい、春の東京グランプリは、そこが気になった状態で臨んでいたが、その後の治療で痛みもなくなり、この1カ月は基礎の部分をしっかり固めて身体づくりができている。身体の状態はすごく良く、久しぶりにワクワクした状態で試合に挑める状況にある。
ロンドン(世界選手権)で成績を残したいという気持ちを強く持っているので、ロンドンにつながるようなパフォーマンス、そして(世界選手権に向けた)課題や伸びしろなどを、この2日間を通じて見つけ出すことができればいいと思う。

また、なにしろ去年は(途中棄権で)最後までできていないので、1種目1種目、「十種競技ってやっぱり楽しいな」と思える試合をやっていきたい。その結果、優勝というものがついてくれば嬉しいし、そういったところを大事にしていきたい。


■ヘンプヒル恵選手(中央大)
今回は、(5月25~28日に多種目に出場した)関東インカレの疲労が、まだ抜けていない状態。このため、コンディション的に、身体が1年のなかで最高のパフォーマンスができる状況かというと不安な部分もあるのだが、連覇(2連覇中)もかかっているし、世界選手権に向けてのチャンスも、この大会と(7月に行われる)アジア選手権しかない。まず、ここではしっかりと日本記録(5962点)を目指していきたい。
(関東インカレの疲労は)身体というよりは心の疲れが大きい。それは、勝たなければいけないとか、(記録を)出さなければいけないとか、インカレだったら点数を取らなければいけないとか、そういう「しなきゃいけない」という状態になるから、気持ち的にも疲れるのかもしれない。今、右代さんのお話を聞いて、「もうちょっと自分のために頑張ってもいいのかな」と感じたので、今回は、まずは「自分がしたいパフォーマンス、自分が納得のいくパフォーマンス」ができれば、それでいいのかなと思った。
正直なところ、(世界選手権参加標準記録の)6200点というところは、今の状態で考えると厳しいと思っているし、そんなに簡単に出せるものではない。今回は、アジア選手権の優勝(※注:優勝すると参加標準記録突破と同じ位置づけとなる)に向けての1歩。でも、そのためにも、やはり6000点は超えておきたい。日本記録を更新して、アジア選手権にしっかりと照準を合わせていきたい。

大会は、長野市営陸上競技場で、U20日本選手権混成競技のほか、長野県選手権混成や選抜長野大会も併催される形で6月10日午前9時30分から競技が開始。日本選手権男子十種競技は午前10時から100mが、同女子七種競技は10時30分から100mHが、それぞれスタートします。両日の模様は、日本陸連サイトにおいて、ライブで動画配信される予定です。
また、大会2日目の6月11日(13時予定)には、北京五輪男子4×100mR銅メダリストで長野県出身の塚原直貴選手(富士通)の引退セレモニーが行われます。


(文:児玉育美/JAAFメディアチーム)


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