2017.07.30(日)選手

【世界選手権】日本代表第2陣出発レポート&選手コメント/マラソン、棒高跳、ハードル

ロンドン世界選手権に出場する日本代表選手の第2陣が、7月30日午前に、東京・羽田空港を出発しました。
 今回出発したのは、男子主将を務める川内優輝選手(埼玉県庁)をはじめとするマラソン代表3選手のほか、110mH、400mH、3000mSC、三段跳、棒高跳代表の13選手。以下、一部選手のコメントをご紹介します。

 


◎川内優輝選手(埼玉県庁、マラソン)
 出発の日を迎えて、長かったような短かったような、いよいよロンドンで戦う日が来たなという気持ち。
(自分が日本代表として挑戦するのは、この世界選手権が最後と表明しているなかでの出場だが)ロンドンでは、今までのすべてを出したいと思って、ずっと調整してきた。今のところ、すごく順調に進んでいる。この調子で最後までしっかり調整して、最後くらいは、「やったぞ、日本のために頑張ったぞ」と笑顔で帰国するような、そういうレースがしたい。
 タイムについての目標は、以前から申し上げている通り、特に設定していない。(レースの)流れによっては速くなったり遅くなったりすると思うので、タイムというよりは順位。なんとかメダル…チームとして3人全員が入賞できるようなレベルで行くことができれば、誰か1人がメダルに絡んでいくことは十分にある。日本チーム3人が入賞するというつもりで、自分自身もその1人として、しっかりやっていかなければいけないなと思っている。
 これまで出場した過去2回の大会(2011年テグ大会、2013年モスクワ大会ともに18位)は、前半突っ込みすぎてダメになっている。今回は、ただの揺さぶりにつられてペースを上げて疲れてしまうような点を極力…少なくともハーフ地点までは排除していきたい。リラックスして余裕のある状態でハーフを通過し、逆にハーフを過ぎてからは、レース展開に応じて自分から仕掛けるなどして、(スピードやスパート力で不利になる)ラスト2~3kmでの勝負にならないようにしていきたい。

◎井上大仁選手(MHPS、マラソン)
 (選考レースとなった)東京マラソンが終わってから少しゆっくりさせてもらって、そこからはまた通常通りというか、淡々と、今回に向けての練習を消化してきた。特に意識したのは、ロンドンのアップダウンや硬い地面に耐えられる脚づくり。状態としては、ほぼ100%こなすことができた。練習はできているので、あとは自分の気持ちと状態を、最高のものに仕上げていくことが大事だと今は思っている。
 初めて日の丸(ナショナルチーム)のユニフォームやスーツを着たり、こうして囲み取材を受けたりすることで、日本代表であるという自覚を再認識して緊張もあるのだが、それ以上に、「(世界選手権は)どういう舞台なんだろう」という思いが自分のなかにある。テレビで見るのと実際に体験するのとでは全く違うはず。そういったことを肌で感じたいなと楽しみにする気持ちのほうが大きい。
 一緒に出場する2人(川内選手、中本選手)は、自分にない経験や実績を持っている。試合に至るまでの過ごし方など、学べるところ、真似できるところはとらえていきたい。レース当日は、同じチームとして、また、ライバルとして、もちろん負けるつもりはない。挑戦していきたいと思っている。
 今回はタイムよりは順位を意識している。入賞ないしメダルを狙っていくなかで、タイムもついてくれば…。入賞やメダルを狙うのなら、夏場のレースでサブテンや2時間8分台に近づくくらいの走りが要求されてくる。しっかり狙っていきたいと思う。

◎中本健太郎選手(安川電機、マラソン)
 4年ぶり(2013年モスクワ世界選手権以来)に、この舞台に戻ってこられたことはすごく嬉しい。そうはいっても日本代表としても重圧もあるので、そのへんもしっかり楽しみながらロンドンでは走りたい。
 大会での目標とする明確なタイムは定めておらず、入賞ラインを越えていけるように、そういう走りをしたいと考えている。「入賞以上」というところを目標に頑張りたい。
(2012年ロンドン五輪6位、2013年モスクワ世界選手権5位と、2年連続で世界大会入賞を果たした)過去の成績に期待してくれている部分も大きいと思う。代表として出るからには、そこは超えていかなければならないと思っている。
 川内くんは、(自分と同じで2011年、2013年と世界選手権)3回目の代表として一緒に行く。彼がいると安心というか(笑)、彼の発言はメディア等でも注目されるが、自分はしゃべるのが苦手なので、そういう意味でも彼の存在は助かっている。また、井上くんは若いがしっかりした選手。これから日本マラソン界を背負っていく人物だと思っているので、この経験を今後に生かしてほしいなと思う。
 この大会に向けての練習は、モスクワ(2013年)の前に比べると、スピード面に関しては若干抑えている部分はあるが、ここ1年以上は故障もなく、しっかりと継続して練習ができたので、そこは自信を持って、万全な状態でスタートラインに立てると思っている。 

◎山本聖途選手(トヨタ自動車、棒高跳)
 練習も積めているし、今季のアベレージもいいので、しっかりと予選で5m70以上を跳んで通過して、決勝で120%の力を出して入賞したい。(2013年モスクワ大会で達成した)6位入賞以上の結果を残したい思いはあるが、当時よりも(世界の)棒高跳のレベルが上がっているので、まずは自己ベストを更新することを目標に頑張りたい。
 日本選手権で代表に決まってからここまでしっかり練習を積むことができている。また、練習の一環として臨みつつも集中して記録を狙っていこうという意識で、南部記念(7月9日)、市原ナイター(7月15日)と2大会に出場し、市原ナイターではシーズンベスト(5m72)を出し、(クリアならなかった)5m80でも手応えのある跳躍が1本できた。気持ちを切らすことなく、すごくいい感じでここまで来ている状況である。
 リオ五輪が(記録なしに)終わって、自分の限界を感じて引退を考えた時期もあったが、小林史明コーチと話し合って、練習拠点を東京に移し、本格的に小林コーチの指導を受けるようになった。そういう意味で、自分のなかですごく変化があった1年だったが、(その変化は)僕にはプラスになっている。
 僕は6位となった2013年モスクワ大会以降、世界大会で結果が残せていない。世界では僕の同世代に強い棒高跳選手が揃っているのだが、彼らに置いていかれてしまっている状態。このロンドン大会で、僕が戻ってきたぞということをアピールできればいいなと思う。

◎安部孝駿選手(デサントTC、400mH)
 (出発の日を迎えて)いい感じに緊張感が高まってきている。現地に行って、うまく調整したいなという気持ちと、試合に対して楽しみな思いがある。
 代表に決まってから少し体調を崩したりした時期もあったが、練習自体は問題なく順調に積むことができた。
 400mHは日本のお家芸ともいわれているが、今年、日本選手権に優勝し、48秒台(48秒94)も出たことで、世界と戦えるところがなんとなく想像できるようになっている。世界選手権で、実際に「ヨーイ、スタート」と一緒に出て、(海外のトップ選手たちと)どれだけ競り合うことができるか楽しみである。
 目標は、決勝に進出すること。そのためには、準決勝で自己ベスト以上の走りが必要となる。決勝まで勝ち上がっていくためには、自分の走りを、その場でどれだけ出せるかが一番大事だと思っている。強い選手はたくさんいるが、まずは自分がやってきた練習と自分の走りをしっかりレースでやりたい。世界トップの選手の前半の入りは、速い選手だと5台目のタッチダウンタイムが20秒台。そこで自分は0.4秒くらい遅れるのかなと想像している。そこで焦っても仕方がないので、慌てずに自分のレースパターンで走ることに集中し、うまくレースを運べるようにしたい。
 今回出場を決めたことで、たくさんの方々に激励してもらって、改めていろいろな人に応援してもらっているんだなということを感じた。「思いきり大舞台を楽しんできて」と言われているので、本当に楽しんで、自分の持っている力を最大限に発揮したい。

(文:児玉育美/JAAFメディアチーム)

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