2017.08.08(火)大会

【世界選手権】デイリーハイライト(Day3:8月6日)

110mH増野、400mH安部が準決勝に進出!

男女マラソンは川内の9位が最高位、入賞に届かず




大会3日目は、男女マラソンをはじめとする5つの決勝種目が実施されるタイムテーブル。日本チームにとっては、フルエントリーとなった男女マラソン、男子110mH、男子400mH、女子やり投のほか、男子3000mSC、男子棒高跳と7種目に18選手が出場する“最も忙しい”1日となりました。

ロンドン・スタジアムで行われたモーニングセッションには、まず、男子3000mSC予選に潰滝大記選手(富士通)が出場しました。全3組で行われ、各組3着とこれを除く上位6名が決勝に進出する条件。潰滝選手は2組目で走りましたが、直前の故障の影響もあり、13着(8分45秒81)にとどまりました。
5組4着+4の条件で行われた男子400mH予選には、安部孝駿選手(デサントTC)が1組に、石田裕介選手(早稲田大)が2組に、鍛治木峻選手(城西大)が4組にそれぞれ出場。安部選手は2着(49秒65)でフィニッシュし、8月4日20時20分(日本時間5日4時20分)から行われる準決勝に駒を進めました。石田選手は5着(50秒35)、鍜治木選手は6着(51秒36)で競技を終えています。

男子棒高跳予選は、予選通過記録を5m75に設定され、A・B2組に分かれて行われました。A組に入った山本聖途選手(トヨタ自動車)は、最初の5m30は1回でクリアしたものの、5m45の2回目の試技で両ふくらはぎが痙攣するアクシデント。この高さを越えることができず競技を終了しました。B組に出場した荻田大樹選手(ミズノ)は、5m30、5m45をともに1回で越えましたが、続く5m60をクリアできず、こちらも予選突破はなりませんでした。

高山峻野(ゼンリン)、増野元太(ヤマダ電機)、大室秀樹(大塚製薬)の3選手がエントリーした男子110mHの予選は、5組4着+4の条件で行われました。1組を走った高山選手は13秒65(-1.2)で7着、3組に入った大室選手は13秒78(+0.1)で7着と、予選突破はならず。しかし、増野選手が2組で4着(13秒58、+1.3)となり、この日のイブニングセッションで行われる準決勝進出を決めました。

タワー・ブリッジを発着点としてロンドン市街を周回するコースで行われた男子マラソン決勝は、ロンドン・スタジアムでのトラック&フィールド種目と並行する形で、午前10時55分にスタート。レースは、中盤でジェフリー・キルイ選手(ケニア)、タミラト・トラ選手(エチオピア)、ギデオン・キプケテル選手(ケニア)が抜けだし、その後、キルイ選手とトラ選手の一騎打ちに。35kmすぎでトラ選手を突き放したキルイ選手が2時間08分27秒で優勝しました。

日本選手は、序盤は先頭集団につきましたが、中盤以降で遅れ始め、最終的に川内優輝選手(埼玉県庁)が8位と3秒差の2時間12分19秒・9位でフィニッシュしたのが最高位。30km以降でじりじりと順位を上げ、40kmでは9位に浮上した中本健太郎選手(安川電機)は、ラストで川内選手に逆転されて2時間16分54秒で10位。井上大仁選手(MHPS)は、2時間16分54秒で26位という結果でした。

男子に続いて行われた女子マラソン決勝は、スタート直後に単独で飛び出した選手が途中で入れ替わるなか、有力選手が大きな2位集団をつくってレースを進める展開となりました。日本の清田真央選手(スズキ浜松AC)、安藤友香選手(スズキ浜松AC)、重友梨佐選手(天満屋)も序盤はこの集団のなかでレースを進めましたが、安藤選手と重友選手は20km過ぎで遅れ始め、35km以降すぎまで粘った清田選手も36km手前のペースアップに耐えられず後退。清田選手が2時間30分36秒で16位、安藤選手が2時間31分31秒で17位、重友選手は2時間36分03秒・27位でフィニッシュする結果となりました。
優勝したのは、エドナ・キプラガト選手(ケニア)との40km以降でのデッドヒートを制したローズ・チェリモ選手(バーレーン、2015年にケニアから国籍変更)。記録は2時間27分11秒でした。2位のキプラガト選手は7秒差の2時間27分18秒。40km地点でこの2人に7秒遅れていたエイミー・クラッグ選手(アメリカ)が追い上げ、キプラガト選手と同記録でフィニッシュし、銅メダルを獲得しました。

イブニングセッションでは、女子やり投の予選が、予選通過記録64m50の設定で、A・B2組に分かれて行われ、海老原有希選手(スズキ浜松AC)、斉藤真理菜選手(国士舘大)、宮下梨沙選手(大体大TC)が挑みました。A組に入った斉藤選手が3回目の試技で五輪・世界選手権における日本人最高記録となる60m86をマークしたものの予選通過はならず(A組9位)。海老原選手は57m51(A組13位)、宮下選手は53m83(B組14位)という結果でした。なお、この予選では、中国の呂會會選手が67m59のアジア記録をマークして、トップ通過を果たしています。

3組2着+2の条件で行われた男子110mH準決勝。増野選手は1組目に出場しましたが、4台目のハードルクリアランス後、右隣の選手が転倒し、増野選手のレーンによろけ込むアクシデントが発生。幸いなことに接触は起きずにレースを終えることができましたが、7着でフィニッシュし、記録も13秒79(+0.2)にとどまりました。

【選手コメント】
◎潰滝大記選手(富士通)
男子3000mSC予選 13着 8分45秒81

「ホクレンディスタンス網走大会で参加標準記録を切ったとき(日本歴代7位の8分29秒05をマーク)は、8~9割の力を出してのことだったので、この大会に向けてけっこう自信があったのだが、7月27日に左ハムストリングスの付け根を痛めてしまい、思うような練習ができず、急ピッチで合わせてきた。
万全であれば、2000mまでは楽についていって、勝負となる残り1000mで仕掛けて、うまく拾われたら(プラスによる決勝進出)いいなと考えていたが、そういうレースをすることができず、ただ出て走っただけになってしまった。けっこう自信があっただけにショックも大きいが、また一からやってもっと力をつけて、来年のアジア大会、再来年の世界選手権、2020年東京五輪に向けて頑張りたい。
参加標準記録突破を目標にしていたのでは世界で戦えない。“突破して当たり前”という意識で取り組んで、少しでも早く岩水(嘉孝)さんの記録(8分18秒93=日本記録、2003年)に近づけるよう頑張りたい。」


◎安部孝駿選手(デサントTC)
男子400mH予選 1組2着 49秒65=準決勝へ

「バックストレートの3台目からが僕の持ち味。そこでスピードに乗っていって、中盤から後半につなげることをテーマに、レースに臨んだ。スタートは遅れたが、うまく1台目(のハードル)に入って、そこからつなげようという気持ちが強かったので。1台目は焦らずに上手に入ろうと心がけた。
(バックストレートは)風も追っていたので、うまくスピードに乗ることができたと思う。ホームストレートに出てからは、けっこう接戦だったので、あまり周りを気にせずに、自分のリズムで走ろうとした。ホームで一人かわされたが、準決勝はしっかり競り勝てたらなと思う。
このままでは準決勝は厳しい。今日は前半がすごく遅かったので、そこを修正して、うまくまとめたい。」


◎石田裕介選手(早稲田大)
男子400mH予選 2組5着 50秒35
「何回も走れる大会でもないので楽しめたのかなという思いもあるが、そのなかで結果につながっていないということで、積んできたものが全く生かしきれてなかったと思う。グラウンドコンディションとか体調とかは何の言い訳にもならない。
経験の差もあるが、個人として満足のいく走りができなかった。1組目を見ても、タイムはさほど上がっていない。そ(ういう状況)のなかで狙える(はずの)順位が狙えなかったことが個人的には悔しい。
いつも通り、後半まくって前の選手を抜いていくというレースをイメージしていたが、前半の部分で置いていかれてしまった。まくるにしても前半でついていかなければ話にならない。そこがうまくできなかったと思う。
また、最後の最後で気持ちの面で負けていた部分があった。これを良い機会として、次に生かしたい。」


◎鍜治木崚選手(城西大)
男子400mH予選 4組6着 51秒36
「初めての世界選手権、自分のなかでは意外と落ち着いて走れていると思っていたが、周りのレベルが高かったので、そこで崩れてしまったのかなと思う。
前半の流れはよかったので、この感じなら行けるかなと思ったが、そうは甘くなかった。(200mを過ぎて)コーナーに入ってから海外の人たちが伸びてきたところで、焦ってしまい、そこでリズムが崩されてしまった。
タイム的にも全然ダメ。この経験を糧として、次に繋げたいと思う。
ロンドン入りしてからブルネル大学で練習していたのだが、着いて1回練習したあとで高熱を出してしまった。移動が長かったので疲労が出たのかもしれない。海外へ来ること自体が初めてだったので、それも経験の一つになった。
この大会の後、ユニバーシアードに出場する。今回の経験を生かした走りができるようにしたい。」


◎山本聖途選手(トヨタ自動車)
男子棒高跳予選A組 15位 5m30

「5m45の2回目の試技で、両足のふくらはぎがつってしまった。(最初の試技として臨んだ)5m30は良くはなかったものの1回で跳べたので、そこから勢いに乗っていきたかったところで痙攣してしまったので…。調子はすごくよかった。逆に調子がよすぎ(て痙攣を起こし)たのかもしれない。本当に悔しい。
僕は2012年のロンドンオリンピックに出て、この競技場で跳躍しているのだが、そのときは(初めての国際大会出場で)緊張して、競技の雰囲気とか一切感じることができなかった。今回は落ち着いてしっかりと競技がすることができたので、そのへんはよかったと思うのだが、ただ、記録が…。
5m60を1回で越えていれば、(予選は)通過できている状態。勝負できるだけの力はあったと思うので、それだけに悔しい。」


◎荻田大樹選手(ミズノ)
男子棒高跳予選B組 9位 5m45

「この競技場は、5年前、心から出たくて、でも出られなかった2012年オリンピックの会場。ようやくここに来られたという思いがあり、自分のなかでは、“どうしてでも決勝に行ってやろう”という気持ちだった。(体調も)徐々にいい感じになってきていて、自分としては勝負できる状態で試合に臨めていたと思う。
(踏み切らずに走り込んでしまった5m)60の1回目は、自分の感覚では、リズムアップして“スーッ”と乗れていったぶん、逆に遠く感じてしまい、踏み切りにいく状態にもっていくことができなかった。今日の勝負所は、その60の1本目だったと思う。5m30、5m45と1回でクリアできていたので、そこを1発で跳んでいれば、(通過の)可能性もあった。逆にいえば、“60を1回で(クリアしなければ)”と思いすぎていたことが、あの状態になってしまったのかもしれない。
このところずっと“行っては後戻りして”を繰り返して、結局毎回同じような結果で終わっている。今のままのやり方や考え方で続けても、また同じことを繰り返してしまう。根本から見直して、全体的にレベルアップできる状態をつくり、ちゃんと練習していく。まず、そこからつくっていかなければということを痛感する試合となった。」


◎高山峻野選手(ゼンリン)
男子110mH予選 1組7着 13秒65(-1.2)

「初めての世界選手権だが、緊張や特別な思いはなく、いつも通りのレースができた。思ったように調整ができていなくて、走った感触としても全然スピードが出ていないような状態だった。それでも13秒6台でまとめられたので、そこはよかったと思う。
自分の状態は、日本選手権のときを100としたら、60~70%くらいだった。インドで行われたアジア選手権で調子を落としてしまった。言い訳になってしまうが、あと1週間くらいあれば、ピーキングができたのかなと思う。
1.2mの向かい風は、レース中はあまり感じなかったが、タイムを見ると向かっていたのだなという感じ。3台目あたりまでは自分のレースができたが、4台目あたりで隣の人が出てきて、何度も腕がぶつかって失速してしまった。
今後の課題としては、根本的にパワーが足りないこと。ハードルにぶつけてもなびかないような体躯と圧倒的なスピードがないとハードルは勝てない。スピードとパワーを重視したトレーニングに取り組んでいきたい。」


◎増野元太選手(ヤマダ電機)
男子110mH予選 2組4着 13秒58(+1.3)=準決勝へ

「けっこう走れていたが、前半から中盤までのトップスピードが上がりきらなかったので、そこだけ上げて走れるようにしたいと思う。最初のスピードの乗りはよかった。(準決勝では)トップスピードにつなげるまでがキーになると思う。そこでうまく加速に乗れれば、流れは一気に変わる。その点を意識したい。
準決勝は自分のベストを尽くすしかない。ハードル種目は、何があるかわからない。まずはベストの走りをして、チャンスがあれば、(決勝進出に)食い込みたい。」


◎大室秀樹選手(大塚製薬)
男子110mH予選 3組7着 13秒78(+0.1)

「調子はウォーミングアップの段階からよかった。今シーズンで一番いいくらいの感触だったので、(この結果は)ちょっと…。
調子がよかったからかもしれないが、他の選手のことはほとんど気にならずに、自分のしたいようにできていた。
悪かった点といえば、中盤で、ハードルを越えてからの加速が思うようにいかなかったこと。身体が浮いちゃったような感じがあった。1台目から3台目で少し遅れていても、中盤でしっかりトップスピードが出ていれば、0.1~0.2秒は上がったと思うので、そこでしっかり走りきれなかったことが大きい。
両隣が速いことはわかっていた。ただ、予選ということで、アリエス・メリット(アメリカ)はスタートが遅れて出ることを予想していた。“1台目まで(自分と)並んでいても、そのあと彼は前に出るだろうな、そこにできるだけ食らいついていければ…”と思っていたのだが、(自分自身の走りが)うまく噛み合わずに終わってしまった。
今シーズンの自分の走りの感覚としては、最初が悪くても中盤で行けるイメージがあったので、それができなかったということが今回は悔しい。」


◎川内優輝選手(埼玉県庁)
男子マラソン決勝 9位 2時間12分19秒

「看板にぶつかってよろけたが追いついたし、転び方(段差につまずき転倒した)もうまくて、特に出血もなかった。給水に失敗したときも焦らずにゼネラルをとって、大丈夫だと自分に言い聞かせた。こうしたアクシデントがあったなかでも頑張れたのは、過去の経験が生きた部分もあると思う。後半に抜いた選手たちも、その多くが以前同じレースを走ったことのある選手。抜く瞬間はガッと行き、絶対につかせないようにした。
途中で(順位が)落ちてしまうなど自分の実力不足を露呈して、8位に入れなかったが、自分の力をある程度出せたかなと。自分のなかでは過去の順位(2011年、2013年とも18位)と比べたら、ようやく出し切れたかなと思う。やれることをやってきてよかった。」


◎中本健太郎選手(安川電機)
男子マラソン決勝 10位 2時間16分54秒

「入賞が最低ラインだと思っていたので悔しい。若干鈍っているところもあったが、モスクワ世界選手権(2013年、5位)のときと変わらない状態で臨めたので、勝負ができるかなという思いはあった。想定外だったのは、序盤がスローだったこと。どこで仕掛けるのかなと思っていたら、急に上がったので、そこで(集団に追いつくのに)脚を使ってしまった。集団の前方につくのは怖かったので、後方にいたのだが、その分、離されてしまったために余計な脚を使ってしまい、後半止まってしまった。後半拾っていく走りができたのは自分らしいと思うが、40km過ぎに川内くんに抜かれて脚が止まってしまった。そこらへんも自分らしさが出てしまった。
(レースを終えて)悔しい気持ちと、そのなかでもやり切った気持ちがある。今後どういうかたちで競技を続けるのかわからないが、日本に帰って考えたい。」


◎井上大仁選手(MHPS)
男子マラソン決勝 26位 2時間16分54秒

「先頭のペースで行くと決めていたので、対応しすぎたということはないと思う。自分の力がどこまで通用するのか。下位入賞を狙っても今後メダルは狙えない。メダルを取るために、勝負すべきところで走った。
30㎞までは行きたいと思っていて、そこから終盤粘るようなレースをやりたかった。ペースが上がったときには、限界まで頑張ろうと追いかけたが、1kmくらいしかつくことができなかった。あのスピードに対応していくにはもっと記録を出していくしかない。2時間4~5分台を出せるようにならないと戦えないと思った。また、ペースの上げ下げがあっても、ほかの選手は当然のように、序盤の勝負どころでもないなという感じで平然と走っていた。そこに(自分との)力の差があるなと感じた。
この悔しさは二度と忘れない。今後、自分の糧になったレースといえるように、もっと強くなっていきたい。」


◎清田真央選手(スズキ浜松AC)
女子マラソン決勝 16位 2時間30分36秒

「粘りに粘ったと言われても、前半からついていくのが精一杯。それが響いて、35kmからトップが動いた時には全く身体が動かず、反応すらできなかった。そういった準備はしていたけれど、動くことすらできなかったことが悔しい。
コースは何回も見ていたし、コーチからも周回の中で多少ペースが上がったとしても、市街地のところで必ず落ちてくると言われていた。焦りもなく、応援の声が誰のものかもわかるくらいゆとりはあったし、落ち着いてついていけていると思っていた。
揺さぶりにも前半はうまく対処できていたと思う。でも、ダメだったということは、気持ちの面でいっぱいだったり、焦りがあったりしたのかもしれない。
毎回、後半のレースが動くところで対処できないことがずっと続いている。今後はそこをしっかり対処できるようにしていくこと。それから、もっと自分で引っ張っていけるように、思い切ったレースができるような自信を持つこと。その自信をつけられるように、一から練習を積んでいきたい。」


◎安藤友香選手(スズキ浜松AC)
女子マラソン決勝 17位 2時間31分31秒

「率直に、すごく悔しいという気持ちでいっぱい。20kmを過ぎてからついていくことができなかったのは、自分の気持ちの弱さ。世界を相手にするには、もっともっと強い気持ちを持たないといけなかった。自分の脆さが出てしまった。
ペースの揺さぶりに対して、ちょっと怖気づいてしまった。(揺さぶり)あって当然なのだが、実際に受けてみて、うわって(気持ちが)一歩引いてしまったことが、身体を動かなくさせてしまったし、そこがついていけなかった原因。
記録よりも順位を狙っていったつもりだったが、レース内容を振り返っても、せっかく日本代表に選んでいただいたのに、それに見合う走りができなかった。何より自分らしい走りができなかったことが、ダメだったと思う。
2回目のマラソンというよりも、世界大会に出場するにあたって、走力だけじゃなく、気持ちの面でももっともっとレベルアップしないといけないと痛感した。課題が多く見つかったし、まだまだ自分は世界では戦えないと実感した。この悔しい気持ちをバネに、東京五輪に向けて、さらに成長して帰ってこられるよう頑張りたい。」


◎重友梨佐選手(天満屋)
女子マラソン決勝 27位 2時間36分03秒

「早い段階で離れたてしまい、後半も思うように追い上げられなかった。レース中は、自分の中で(ペースの)変化をつくってしまわないように心がけていた。給水が終わった後はペースが落ちていたので、自分がそんなに(前に)出たり下がったりしなくても、追いついて走れていました。落ち着いて走れてはいたと思う。
でも、25kmを過ぎてからは脚がきつくなった。道が狭く、けっこう接触も多かった。神経を使っている部分は多かったように思う。
(ロンドン五輪で79位に終わって)あれから5年。こういう大きな舞台が同じ場所であることなんて、なかなかないこと。そこに帰ってこられたという意味では、5年間で成長できた部分はあるし、結果は悪かったけれど、自分にとっては意味のあることだったと思う。悔しい気持ちはあるが、走れたことに関しては本当によかった。今後については、ゆっくりと、しっかり考えたいと思う。」


◎海老原有希選手(スズキ浜松AC)
女子やり投予選A組 13位 57m51

「悔しい、のひと言。至って普通に、いつも通りの準備をして、いつも通りに試合に入ったのだが、(やりが)飛ばなかった。“何が良くなかったか”は、たぶんいっぱいあるのだが、今、ここで具体的に挙げていくのは難しい。(控え所に)戻って、振り返りたいと思う。
やれることをちゃんとやってきたので、調整の段階では特に不安はなかった。こちら(ロンドンに)入ってからも、3人で練習してきて、順調に来ていたと思う。
今季は(自分で満足の行く投てきがなかなかできていない。本当はすごく)投げたいと思っているのだが、今日もそうだったけれど、やりの方向が1投目はドライブをかけてみたり、2投目はちょっと外しちゃったりと、そういうところで細かいところをもっと詰めていかないといけないのかなとも思うし、そんな細かい技術のところで少しずつずれていったのが重なってしまったのかなと思う。
大きな大会で、後輩(斉藤選手)のほうが記録がいいのは初めて。でも、こういうところで後輩が60mを投げるのは頼もしいなと思うし、私が夢見ていたところでもある。そういう点でも、日本にとってはプラスだと思う。」


◎斉藤真理菜選手(国士舘大)
女子やり投予選A組 9位 60m86

「1投目から59mを(59m21)投げたのはすごくよかった。左脚に乗りすぎていたので、2投目に修正しようと思ったが、2回目(57m29)は、脚はよかったが上半身がかぶってしまった。最後の3回目は、ブロックが“ばちん”と決まって、投げも入りはよかったが、最後の押し込みがあまりよくかった。“もうちょっと行ける”と思っていたが60m止まり(60m86)。納得のいく投げはできていない。
今回は(大学の先輩にあたる)海老原さんと同じ組だった。一緒にいてもらえて、すごくありがたかった。何もわからない状態で来たのでいろいろ学んだ。競技場に入ってからも、英語を訳してもらって、「こう言っているからね」と教えてもらった。先輩がいてくれたので、リラックスして試合ができたと思う。
今回感じたのは、競技場に入って周りの雰囲気にのまれないためには、あまり意識しないようにしたほうがいいなということ。その点も、海老原さんがいてくださったので、国内と同じなんじゃないかと思うほどだった。会話できる人がいたのは心強く、安心した。
(目標としていた)自己ベストに届かなかったことは悔しいが、ここに出られたことはとても嬉しい。記録は一応セカンド記録だが、まだまだもっと行けると思えた。
(会場に入って)観客を見た瞬間、もうワクワ、クドキドキして、“これから始まるんだ”という気持ちになった。これだけ多くの観客のなかで投げるのも初めて。緊張はあったけれど、すごく楽しかった。こういう経験をどんどん増やしたい。今回、海外での試合も初めてだったので、もっともっと出場する機会を増やして、経験を積んでいきたいと思う。


◎宮下梨沙選手(大体大TC)
女子やり投予選B組 14位 53m83

「なかなかうまくいかなかった。身体は動いている感じはしたのだが、投げのポイントが自分のなかでつかめていないなと思った。力の入るタイミングとか、力の入る場所がない感じ。2投目まで突っ込んで投げていて、それは自分でもわかっているのだが、なかなかそこが修正できなかった。この点は、おそらく日本選手権くらいからずっと続いている。春先はけっこうためた投げができたのだが、そのあとは“待てない、間がない”投げとか、腕が全然動いていないとか、噛み合っていないところがたくさんあり、それが修正できずという感じだった。
(インビテーションで代表入りが決まってから試合まで時間がなかったが)もらったチャンスなので短い時間でも自分では合わせてきた。身体は動いているので、投げられないのは、根本的な投げの問題。ちょっとでも投げられたら…という思いはあったが、やっぱりダメだった。
6年ぶりに出場して、“久しぶりに、ここへ戻ってきたな”と思った。この大声援のなかで投げられるなんて、めったにないこと。やっぱり世界大会は違う。周りに流されず自分の投げをすると思って、この声援を受けて臨んだのだが、なかなかうまくいかないなと思った。
技術的な問題は、焦らずもうちょっと探していこうと思っている。東京オリンピックまで競技を続けたいという気持ちはあるので、そこまで焦らず、長いスパンでみて、焦らず取り組んでいきたい。」


◎増野元太選手(ヤマダ電機)
男子110mH準決勝 1組7着 13秒79(+0.2)

「予選でしっかり走れる感覚があったので、できるかなと思ったが崩れてしまった。出だしは落ち着いて出られたが、そこから加速の部分でうまくいかないところがあって、そこでもたもたしていたら、隣の選手が転倒し、自分のレーンへ飛び込んできた。そのために、加速しきれなかったように思う。
(隣の選手の転倒は)レース中だったので、あまり意識は行かなかったのだが、飛んできたのでちょっとびっくりした。反射的だったので意識はなかったが、若干かわそうとする動きをしたかもしれない。
予選のあと、準決勝までは時間も空いて、疲れもあった。スタートが鳴ったら走れるかなと思っていたのだが、動ききれなかったというのが正直なところである。
2020年(東京五輪)に向けては、自分の今の力はこれだが、でも、まだ行けるかなと手応えをつかめたところはあったので、それを今後の糧にしていけば、もうちょっと走れるかなという感覚をかなり得ることができた。ただ、予選のあとにも課題として挙げた序盤から中盤で加速に乗せていくところは、うまく脚の回転がつながらなかった。そういう点も含めてタフさが足りない。まだまだ練習しないと、と思った。
今回、1本目(予選)から、ものすごく集中して入ったが、それを(予選・準決勝と)2本やるということも大事。今年のレースを振り返ってみると、2本、3本と(ラウンドを重ねるにつれて)崩れることが多かったので、そういう場合でもしっかり自分の力をまとめて出せるようにすることが大きな課題だなと思った。」


文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真提供:フォートキシモト

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