2018.12.26(水)その他

【会見レポート】鉄剤注射に関する今後の対策について



日本陸連は、12月20日午後、東京都内において記者会見を開き、鉄剤注射に関する今後の対策についての説明を行いました。尾縣貢専務理事、山澤文裕理事・医事委員長が出席して行われた会見では、まず、尾縣専務理事が、同日、関係・協力団体等で構成した本件に関する協議会を開催したことを報告。そこで協議されたことも含めて、今後、陸連として進めていく対策を述べました。さらに山澤医事委員長が、今後、進めていく対策の重要性について、医学的な見地から補足。そのうえで、メディアからの質問に応じました。

ここでは、会見の模様をご報告します。

 

【鉄剤注射に関する今後の対策について】

尾縣 貢(日本陸連専務理事)

本日(12月20日)、鉄剤注射に関する協議会を開催した。本連盟の協力団体である中体連(全国中学校体育連盟陸上競技専門部)、高体連(全国高校体育連盟陸上競技専門部)、学連(日本学生陸上競技連合)、実業団(全日本実業団陸上競技連合)のほか、アスリート委員会、強化、普及育成、医事、法制など日本陸連内の各委員会からのメンバーが出席。2時間ほどかけて、この件について協議した。そこで、私のほうから鉄剤注射の根絶についての意見を申し上げ、すべての方々から、今後、鉄剤注射根絶に向けて、しっかりと活動していくという強い同意をいただいた。

鉄剤注射に関する取り組みは、これまで陸連としても行ってきた。しかし、未だに鉄剤注射に頼っている指導者、あるいは選手がいるということも(最近の報道により)事実として明らかになった。これまで医事委員会は、中学・高校、学生に対する実態調査を行っていて、そこから推測される大まかなところの使用状況を把握しているが、そういったデータを見ると、放っておけない事実であると考えている。

今回の協議会では、いろいろな立場の方々にご意見を伺った。すべての方が鉄剤注射の問題点を強く意識していて、それぞれの方々から対策について話をいただいた。例えば、学連からは、今後の取り組みとして、12月30日に開催される全日本大学女子選抜駅伝において、その場を借りて、チームの指導者や選手たちに一堂に集まっていただき、鉄剤注射の害などを一からレクチャーしていく計画であると聞いている。また、実業団連合は、今後、駅伝の際に、陸連が考えているのと同じような血液性状検査の報告を義務づける方針であるとの話を聞いた。このように、それぞれがいろいろな立場で対策を立てることで、鉄剤注射を根絶させていきたいと考えている。




今回、本連盟が進めていく対策として、私から皆さまにお伝えしたいことは、次の4つである。

1)全国高校駅伝において、来年度から血液検査結果および申告書提出の義務化を打診する

すでに、報道もされているが、12月23日に開催される全校高校駅伝の監督会議において、次(2019年度)の大会から、血液検査の結果を報告していただくことをお願いすることにしている。この点に関しては、法的な問題、個人情報の問題など、まだ、越えなければならない山もあるが、専門家の協力を得ながら、これらを確実にクリアして、提出していただくことを考えている。また、これは、今回の協議会に置いて出た指摘で今後の検討が必要となることだが、鉄剤注射を行っている場合は、申告書を出していただくことを考えている。「こういった理由で、鉄剤注射を打っています」ということを、チームごとに申告していただくもの。実現できれば、大きな抑止力になると考えている。

2)ガイドラインの作成と鉄剤注射原則禁止の制度化

2つめに挙げるのは、ガイドラインを作成していくことである。そのガイドラインのなかには、単に「鉄剤注射はダメ」という働きかけだけではなく、医事的な情報をたくさん盛り込んでいく。例えば、低栄養の状態に陥ったり、貧血になったりする前の段階から、しっかりと指導していけるようなガイドラインをつくっていきたい。この件については、すでに今まで医事委員会がしっかりとやってきたことではあるのだが、今回の事態を受けて、今までの知恵をすべて集約した内容にしたいと考えている。そして、治療としての鉄剤注射も、原則としては禁止としたい。そもそも鉄剤の注射については、ある一定の状態でなければ打つべきではないという考え方もあるし、保険の適応等でもそこが謳われている。ガイドラインには、こういったことも掲載していきたいと考えている。

3)指導者への啓蒙・教育活動の推進

鉄剤注射根絶のためには、何よりも指導者の資質・能力の向上が必要になると考えている。他の競技団体、あるいは陸上競技の関係および協力団体との連携のもとに、今後、機会あるごとに啓蒙・教育活動を進めていきたい。

4)さまざま組織や団体との連携促進

今後、いろいろな組織・団体との連携を図っていく。陸連のなかには、5つの協力団体があるが、その各団体と力を合わせること、あるいは、加盟団体として47都道府県の陸上競技協会があるので、そういったところから、しっかりと働きかけていく。

 以上の対策について、このあと、山澤医事委員長から、医者の立場あるは医学的な見地からお話しいただく。

 

【医学的な見地から】

山澤文裕(日本陸連医事委員長)

まず、この鉄問題に関しては、「根本的な原因は何か」ということから考えていかなければ解決できない。我々は、表層的な問題だけでなく、もっと奥深いところに問題があると考えている。

具体的には、鉄欠乏の背景には、なんといっても「体重コントロールのための減食、そして低栄養」が、非常に大きく絡んでいるとみている。その連鎖の最終結果として、鉄欠乏状態、無月経、骨粗しょう症や疲労骨折を起こしやすくなるという一連の流れになっていると考えている。

競技力を高めるための体重コントロールに起因して、低栄養状態が起こり、貧血の症状が起こる。貧血となって鉄欠乏状態があることを改善させようと、鉄剤の注射を行うが、それによって血液のなかにあるリンという物質が減る→骨の状態がもっと悪くなる→疲労骨折をしやすくなる、という1つの悪性サイクルとなっている。私たちは、そういうところも含めて、若いアスリートに対しての教育・啓発をしっかりやっていくことが非常に重要であると考えている。

我々医事委員会としては、2016年4月に栄養セミナーを開催し( https://www.jaaf.or.jp/news/article/5196/)、「アスリートの貧血対処7か条」( http://www.jaaf.or.jp/medical/anemia7.html )をつくった。これは、いろいろなビラやポスター等にして配布したり、各競技会のプログラム、陸連で発行している冊子にも掲載したりしているので、監督、コーチ、指導者もしくは親、そして本人が、鉄剤の注射については十分に理解していただいていると思っている。さらに、この11月には、陸連サイトのなかに「メディカル質問箱」( https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfP0xJh536JxD5jEOkV71xz80zfoI8SqQwlTyQjingeJ4fp3A/viewform )というものを設置し、その運用も開始している。これについては、非常に反応があって、多くの方々から、鉄のことや食事、月経、骨、痛み等々に関する質問が寄せられている。陸連としては、こうしたものを活用しながら、鉄剤を含めた、栄養に関連することについて、教育・啓発を徹底していこうとしている。

冒頭で申し上げた体重コントロールにおける大きな問題は、若い女性であれば通常12~13歳くらいで初経を迎えるところを、極度に痩せてしまうと、発来が非常に遅くなるということがデータとしてわかっているなかで、現在、我々が知り得ている範囲のデータながら全国中学校駅伝に出場する子どもたちには、ボディ・マス・インデックス(BMI:Body Mass Index、体重と身長の関係から示す体格指数)が「16」台という非常に痩せている競技者が存在し(注:BMI18.5以下は、低体重と判定される)、そうした競技者の初経未発来率は80%くらいとなっていることである。月経がないと骨が弱くなり、それが疲労骨折につながり、結果的に選手生命が短くなることもある。このように、本件は、単に鉄の過剰摂取の問題だけでなく、競技者の健康状態を全般的に考えながら、積極的に教育啓発活動を進めていかなければならない事例と考えている。



 

【質疑応答】


Q:2016年4月に鉄剤注射がよくないことを発信して2年経っている。減らない理由について、どう分析しているか?

尾縣:現段階で、陸連では(全国高校駅伝)出場者の何%が鉄剤注射をしているというような経年的なデータは持っていない。いろいろなところの情報を集約すると、「一部のチームで未だに鉄剤注射を打っている」という事実が入ってきているという状態なので、「増えている、減っている」ということに関しては答えることはできない。ただ、1チームでもやっているというのであれば、そのこと自体が許されることではないので、我々としては、根絶に向けて取り組んでいかなければならない。また、減らない理由としては、「勝利至上主義」がよくないのではないか。これによって「何をやっても勝つ」という風潮になり、そのことが、本来の駅伝の価値や役割、スポーツの価値や役割、さらには中学・高校の運動部活動の意義を損ねてしまう危険性がある。(中学や高校で実施されている)駅伝は、あくまで学校行事の一環であるということを、我々競技団体としても忘れてはならないと考えている。

山澤:2016年に、「アスリートの貧血対処7か条」をつくって発表しているが、専務も述べた通り、経年的な実態調査が実はなされていないために、明確な数値を出すことができない。今後は、そういうことも含めて、きちんと対応していくことが必要と考えている。

 
Q:実態はわかっていないとのことだが、データは集まっているのか?

尾縣:データについては、先ほどお話したように、医事委員会が、中学、高校、学生に対するアンケートをしているので、それらのデータに基づくパーセントというのは今後、学連を含めて明らかにすることはできると思う。現に、3月(2018年)に発行したもの(陸上競技ジュニア選手のスポーツ・障害調査~第3報(2017年度版)~中学生アスリート調査; http://www.jaaf.or.jp/pdf/about/resist/medical/20170418-3.pdf )等でも、(鉄剤・鉄関連サプリの摂取状況は)明確になっている(※)。

また、今後については、前述したように、全国高校駅伝時に血液検査の結果の提出を行う計画であり、そのなかで、今後、経年的にデータを収集しようと考えている。

 
※注:日本陸連医事委員会は、「陸上競技ジュニア選手のスポーツ外傷・障害調査」を定期的に実施し、その結果を現段階で第3報まで冊子化しており、高校生アスリートを対象に調査した2017年3月発行の第2報(2016年度版)以降では、鉄剤・鉄関連サプリに摂取状況についても調査結果を記載しています。これらの冊子は、日本陸連サイト内の医事委員会のページ( https://www.jaaf.or.jp/about/resist/medical/ )にてダウンロードできます。


Q:鉄剤注射は、いつごろから、どのような効果を期待して始まったのか?

山澤:一部の説によると、昭和の年代からやっている者はいたという話も聞くし、十数年前からという説もある。実際のところは明確ではない。

 

Q:違反した場合の罰則などは考えているのか?

尾縣:法的には間違ったことではないという認識になるので、罰則は考えていない。しかし、使用が明らかになることで、社会的には、罰則を受けたのに近いような見方をされるのではないかと考えている。ドーピングとは切り離して考えなければならないことだが、行為自体はドーピングに近いといえる。このため、スポーツ界あるいは社会では認められないと考えている。

 
Q:罰則がないと、使用を迫られた競技者が断りづらいといった問題も出てくるのでは?

尾縣:もちろん、指導者の啓蒙教育というのもしっかりやっていかなければならない。それとともに、競技者を取り巻くアントラージュ(注:フランス語で取り巻き、環境という意味。ここでは、競技者が競技力を最大限に発揮するための支援や、競技環境の整備を行う関係者を指す。例えば、指導者、トレーナー、医療スタッフ、科学者、家族、競技団体の役職員、審判員などが含まれる)、これは保護者も含めてとなるわけだが、そういったところの啓蒙をしっかりやっていかなければならない。いずれにしても、「誰かがストップをかける」というような状況をつくっていかなければならない。指導者だけで判断する、あるいは指導者の(誤った)判断を選手が受け入れてしまうという事態は避けたい。そういう意味では、例えば、学校長に対しての提案なども必要になってくるのではないかと考えている。

 
Q:禁止の方針を、このタイミングで打ち出した理由は?

尾縣:山澤委員長も述べたように、陸連としては2016年から取り組んできている。もともと私の情報として入ってきたところから山澤委員長にお願いして、これまで進めてきた。タイミングというよりは、その取り組みを強化していただいたということ。あまり表には出ていないが、陸連ではすでに「貧血7か条」「メディカル質問箱」というような対策はとっている。また、こういった状況にならなくとも、今年の全国高校駅伝では、先ほど述べたように「来年から血液検査の結果の提出を行っていただく」ということを言うつもりでいた。このたび、皆さんに報道していただいたことは、我々にとって本当にピンチであると考えているが、これを逆に、鉄剤注射を根絶するチャンスだと捉え、敢えて、こうした記者会見を開いた次第である。

 
Q:本来の治療目的で鉄剤注射を受けたい選手に対しては、今後どういった対応をするのか?

山澤:本来の治療目的というのは、非常に適応が限られている。そのきちんとした適応を医師が判断したうえで、治療をするべきと考える。選手側もしくは監督・コーチ側の依頼に応じて、そうした注射はなされるべきではない。

 
Q:先ほど対策として述べていた申告書の内容について、もう少し詳細を。

尾縣:申告書については、今日(の協議会において)意見が上がってきたところなので、詳細は今後の検討となるが、チームごとに申告書を出してもらうことをイメージしている。鉄剤注射を行っているか、いないか。もし行っている場合は、その人数や理由を明記し、指導者の署名をもって提出していただく。これと並行して、血液検査の結果も報告していただくので、使用しているのにしていないと記載すると、虚偽の報告を行ったということになってくる。そういう意味で、強い抑止力になることは確かだと考えている。

 
Q:「原則禁止」とのことだが、その「原則」の一定のラインはどこにおくのか? 

山澤:鉄剤注射については医学的適応が定められているので、定められているところをすべて禁止することはできない。このため、専務も述べたように、選手もしくは指導者等々の希望による鉄剤注射は禁止であるというところが「原則」となる。例えば、小腸疾患、大腸疾患、胃疾患といった消化管疾患によって鉄の吸収が非常に悪い、あるいはなんらかの外傷にとより大量な出血があり、鉄剤もしくは輸血をしなければ治らない場合などは、どうしても鉄剤をある別のルートで投与せざるを得ない。その別のルートの1つとして点滴は残されているのだろうと思う。そうした特別な理由があるかどうかを、きちんと医師に判断してやってもらうということになる。私たちとしては、各医師の先生方にも、いろいろなルートを通してお願いしていくことになると思う。
 

Q:指導者の啓発は具体的にどのようにやるのか?

尾縣:それぞれの立場や団体のなかで継続していくしかないと思っている。例えば、実業団連合は、今年から駅伝の監督に対して、指導者資格を取ることを義務づけ、講習会に加わることになっている。そういう形で、すべての段階の指導者が講習を受けることは、最低限の策であると考えている。
 

Q:ガイドラインは、どのようなスケジュール感で作成していくのか?

尾縣:年度内となるか年度をまたぐかは、その進捗状況によるが、来年(2019年)の春には出したい。

 
Q:今後やっていこうとする具体策や対応など、ほかに(協議会の席上で)出た内容は?

尾縣:いろいろなところとの協力関係を築いていく。また、山澤委員長も述べたように、医師との連携を強化していく。その先には、日本医師会の協力を仰ぐということも考えられると思う。単に1つの競技団体が進めているという状況ではなく、スポーツ界全体の問題として取り上げていく。


Q:定められている医学的適応の範囲内の場合は、鉄剤注射をする、しないは医師の判断に委ねるという理解でよいか?

山澤:当然ながら、そうなる。


Q:そうなると、これまでの鉄剤注射も、医師の判断で、最終的には打っていたということになるはずでは?

山澤:果たしてそうといえるだろうか? そこに若干の問題があろうかと思っている。監督やコーチからの依頼に応じて、貧血であるかどうかを確認しないで打っていた医師もいたのではないかと心配している。そのところをきちんと各先生方にお伝えし、適応を見極めたうえでやっていただきたいということを、今後とも強くお願いしていこうと思っている。


Q:医師側にも問題があったのではないかという認識か?

山澤:そういう心配もある。
 

Q:鉄剤の問題は、私たちも前から耳にしていたし、血液検査の導入についても、かなり前から意見はあったと思う。それがここまでできなかった理由はどこにあるのか?

尾縣:私が問題として認識したのは2015年。その次の年には、血液検査を行い、結果を報告してもらうということは考えていた。実施までに少し時間はかかったが、今年から通知をして来年から実施するということなので、先送りしてきたという感覚は、私には全くない。
 

Q:鉄を入れる方法としては、注射のほかに、経口のものもある。これに関するガイドラインは設けないのか?

山澤:経口の鉄剤と静脈投与の鉄剤ではかなり違いがある。経口投与の鉄剤では、経口した10%程度しか吸収されないが、静脈注射すると100%身体に沈着する。同じミリグラム数を投与しても10倍量の違いがあるわけである。このため、まずは静脈注射に関してのガイドラインをしっかりつくることを重要と考えている。また、体内に鉄分が十分に存在している場合には、経口投与しても吸収の抑制という体内のメカニズムが働くので、そこから急速に上がっていくことは考えにくい。当面、陸連としては、静脈注射に対するガイドラインをつくっていきたい。

 
Q:協議会において、各協力団体からはどんなコメントが出たのか?

尾縣:実業団、学連から出た主な話は、先ほど私が今後の対策として申し上げた通りである。中体連は、陸連医事委員会が示したデータを見て、把握していた状況を超えていたことに非常にショックを受けていた。また、高体連からは、全国高校駅伝を陸連が協賛する形でやっているので、今後、陸連がとっていく対策について後押し、協力をしていきたいとのことだった。また、鉄剤注射を行っている学校があることは、校名は挙げることはできないが一部把握しているとのことだった。


Q:異常と判断する数値のラインは考えているのか? 異常値が見つかった場合、その学校にどういう対応をするのか。

山澤:初年度なので、まずは実態調査。そういう実態があることを、まずは把握することが重要。高い数値が出たからとその場ですぐどうするかということは、現在、考えていない。
 

Q:今後、調査をしていくなかで、個人名は出さないにしても学校名など、特定するようなことをしていくことは考えているのか?

尾縣:これに関しては、法的なもの、個人情報等々あるので、すぐに答えられない。前段階のところで、それが可能な約束がかわされた場合は公表できると考えている。しかし、データ等は使用目的を明確にしておかなければならないので、使用目的を逸脱するところの公表はできない。どう公表できるかは、これからのプロセスのなかで、専門家の人たちとともに協議していきたい。
 

Q:先日、競技者育成指針が公表された( https://www.jaaf.or.jp/news/article/12298/ )。今回の件は、強化はもちろん、普及や選手寿命の面においても大変重要な問題と考えるが、この問題と、競技者育成指針とをリンクさせなかった理由は?

尾縣:競技者育成指針( https://www.jaaf.or.jp/development/model/ )は、子どもからお年寄りまでの長いスパンを、いくつかのステージに分けて、陸上競技のあり方を述べているもの。当然のことながら、この鉄剤注射は、オーバートレーニングなどと並んで、取り上げられるべきものと考えている。ただ、公表した日程の兼ね合いもあって、指針のなかに明確なワードとして取り上げることができていないが、鉄剤注射の禁止というのは、そこにも当然含まれるものと考えていただきたい。
 

Q:サッカーとか野球など、ほかの競技やスポーツの実態はどうか把握しているか?

尾縣:我々も、まだ協議を始めてばかりなので把握はしていない。ただ、例えば、自転車競技など持久系の競技に関しては、当然ながら鉄剤注射が競技力に有効に働く可能性があるので、鉄剤注射が行われる危険性はある。そういった競技とは、今後、話をしなければならないと思っている。また、昨日、JOC(日本オリンピック委員会)の強化の常任会議があったが、その席で、私のほうから陸上競技の実態を話すとともに、今後、他の競技団体との情報交換や協力関係の構築を申し出た。



文・構成、写真:児玉育美/JAAFメディアチーム

※本内容は、12月20日に実施された記者会見における発言、および質疑応答をまとめたものです。より正確に伝わることを目的として、補足説明、口語表現の削除等を含め、一部編集を加えてあります。



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