IAAFワールドランキング

「IAAFワールドランキング制度」を知る

国際陸上競技連盟(IAAF)は、本年2019年、IAAFワールドランキング制度を導入し、東京2020オリンピックの参加資格要件とすることを発表しました。

【導入の経緯】
  • 2016年、リオでの理事会で、ランキング制度導入と世界選手権及びオリンピック参加資格の変更を決定
  • 2018年、導入の1年先送りを発表
  • 2019年、東京オリンピックでの参加標準記録とランキングの併用を決定

このワールドランキングに記録を反映させるには、記録がIAAFに提出されていなければなりません。つまり、日本陸連公認競技会であっても、どんなに良い記録であっても、記録がIAAFに提出されていなければ、反映されないのです。

これから、選手、指導者、競技会主催者は、それぞれの立場で、ワールドランキング制度を理解することが必要となります。

以下、「IAAFワールドランキング制度」を理解していただけるよう、7つの項目に分けて解説していきます。
この制度をよりよく知るために、お読みいただけますと幸いです。



1.ワールドランキング制度とは

IAAFワールドランキング制度については、以下をご参照ください。

東京2020オリンピックは、各種目に出場枠(ターゲットナンバー)があります。
その数に対して、

(1)参加標準記録突破者(約50%想定)
(2)IAAFワールドランキング上位者

のいずれかを満たせば出場資格を得られることになります。

日本代表を決定する際の選考要項については、以下をご参照ください。
◆2020年度代表選手派遣大会選考要項/東京2020オリンピック競技大会
https://www.jaaf.or.jp/news/article/12752/

東京2020オリンピック陸上競技について詳しくはIAAFのサイトをご参照ください。
◆Olympic Games(IAAF)
https://www.iaaf.org/competitions/olympic-games

2.記録がランキングに反映される流れ

日本陸連は、大会ごとに記録(リザルト)をIAAFに提出しています。
この際、選手名が英語である必要があります。日本陸連は、2019年度から、陸連登録に英語名とパスポートの国名を必須化しました。

日本陸連が、英語のリザルトを送る流れ

パターン1:都道府県陸協等が主催する大会のリザルトを英語化して陸連専用アドレスに送付

日本陸連は、2019年2月に開催された全国競技運営責任者会議で、都道府県陸協の記録担当責任者に、協力要請をしています。

この場合、日本陸連は、受信と同時にIAAFにリザルトが提出できます。IAAFワールドランキングへの反映も早くなります。


パターン2:パターン1以外

日本ランキング10位相当の選手が出場した競技会に限り、都道府県陸協が日本陸連に通常の記録申請手続きをした時点で、日本陸連は自動的にリザルトをピックアップします。 IAAFには当該競技会の全結果を提出する必要があるため、選手名、競技会名、競技場名、種目名、ラウンド名などの英語翻訳作業を経て、IAAFに提出します。この作業のため、競技会終了から約2カ月は必要になります。

将来的には、IAAFと日本陸連をコンピュータでつなぎ、自動的にリザルトがIAAFにピックアップされるよう検討が進んでいますが、その場合もリザルトが英語になっていることが大前提となります。

3.IAAFの動向

IAAFのサイトには、選手からもリザルトを送信できるアドレスが設けられています。
ですが、ランキングに反映されるための条件として

1.各国陸連が主催
2.IAAF規則に従って実施

が定められていて、各国陸連が保証した大会のリザルト以外をIAAFが無条件に受理することはありえません。
つまり、日本陸連がいかに速やかにリザルトをIAAFに送付するかが重要になってきます。

世界では、年間1万件以上の競技会が開催されています。そのため、IAAFは、リザルト処理に優先順位をつけていて、競技会カテゴリーのランクが高い順に処理がされます。
日本国内の大会では、最もカテゴリーの高いAカテゴリーの「ゴールデングランプリ」やBカテゴリーの「日本選手権」は、種目が終わるごとにリザルトがIAAFサイトにアップされますが、Fカテゴリーの大会は1カ月以上を要することもあります。

東京2020オリンピックの出場資格が決まる直前には、ランキングアップのために世界各国で多くの競技会が開催されることでしょう。しかし、Fカテゴリーのリザルトが、速やかに正しくランキングに反映されるかは、IAAFの現在の処理能力を見る限り、何とも言えません。

4.選手、指導者としてすべきこと

日本陸連は、速やかにIAAFワールドランキングに反映されるよう、競技会主催者にリザルトの英語化を要請しています。しかしながら、すぐに対応することは困難なケースがほとんどです。
選手と指導者は、先述の通り、日本陸連公認大会であっても、自動的にリザルトがランキングに反映されるわけではないことを理解する必要があります。

また、これまで関係者を対象に繰り返しリザルト英語化の重要性を説明してきましたが、いまだ十分に周知できているとは言えません。
選手、指導者は、以下の2点を必ずご確認いただき、大会主催者に対し、その重要性を認識していただきますようよろしくお願いします。

1.リザルトが確実にIAAFワールドランキングに反映される競技会を選ぶ

日本国内には、他国よりも多くのカテゴリー上位の競技会があります。該当競技会は、IAAFワールドランキングカレンダーで確認できます。
日本陸連は、国内のE以上の競技会には英語リザルトを作成するよう義務付けており、IAAFワールドランキングにも最優先で反映されるようになっています。

◆IAAFワールドランキングカレンダー
https://www.iaaf.org/world-ranking-calendar

【2019年日本の場合(競技場種目)】
A:GGP
B:日本選手権 エリアパーミット(織田記念)
C:エリアパーミット(兵庫、静岡、木南、南部記念、新潟)
E:国内パーミット6大会(国体、日本インカレ、日本実業団、ホクレン網走、田島記念、北九州)

東京2020オリンピックに向けて、日本陸連は、以下を目標にIAAFやアジア陸連などの関係者と交渉をはじめています。

1.エリアパーミット大会の数を増やす
2.IAAFが指定したEカテゴリー大会の数を増やす(2019年は6大会のみ)

2.大会主催者が英語対応できているかどうかの確認

繰り返しになりますが、公認競技会が自動的にランキングに反映されるわけではありません。
県選手権、大学記録会などFカテゴリーの大会に出場する場合、その大会が英語対応できていて、大会終了後速やかに英語リザルトを日本陸連専用アドレスに送付できる体制ができているかを、主催者に確認してください。

対応できていない大会の場合、その記録がランキングに反映されるのは、数カ月後になることを理解し、出場する大会を選んでください。

5.競技会主催者がすべきこと

日本陸連として、日本のすべての競技会の記録を英語化することを義務付けすることはできません。しかし、世界を目指す選手が出場する競技会が英語化されていないことで、その選手が国際大会への出場資格を失う可能性はあります。

日本陸連は、主要な情報処理会社を集め、ランキング制度の説明会を実施し、リザルトの英語化を容易にするためのソフト導入など協力を要請しています。

もし、現状、リザルトに漢字とカタカナが併記できているのであれば、カタカナ部分を英語にするだけでIAAFへの提出が可能となります。大会の英語名は日本陸連で付与しますし、競技場の英語表記は日本陸連ホームページで確認できます。選手名の英語化は、日本陸連の登録システムを利用できます。

リザルト英語化に際し、ご不明な点がございましたら、日本陸連のIAAFワールドランキング専用アドレスまでお問い合わせください。
world-ranking@jaaf.or.jp

6.ランキング対象となる競技会とレース

競技場で行われる種目は、基本的に、日本陸連の公認であればIAAFワールドランキングの対象になります。ただし、先述の通り、IAAF規則に従って実施することが条件となっており、「国内規程」が適用された場合には、対象外となります。特に、不正スタートで1発失格でない場合や長距離の男女混合を都合よく解釈したケースなどは、IAAFに申請できませんので、十分な注意が必要です。

ロードでは、IAAF認証コースで実施された大会のリザルトのみが対象となります。日本陸連公認だけでは対象となりませんので、エントリー前にご確認ください。

競歩は、国際競歩審判員(IRWJ)が3名以上いなければ対象とはなりません。

7.Q&A

出場した競技会の記録がランキングに反映されていない。
先述の通り、Fカテゴリーで、さらに英語化対応ができていない競技会の場合、反映までに2カ月以上かかることがあります。
ランキングに反映されていない自分の記録だけをIAAFに報告したい。
基本的に無理です。IAAFは、すべてのリザルトを見て、競技会の規模や信ぴょう性を判断し、さらには、競技会ランキングも発表しています。日本陸連も、こうした個別のリクエストには対応しておらず、日本10傑以上の記録が出た大会であれば、順々にIAAFにリザルトを提出していますので、反映までお待ちください。10傑外の場合は、大会主催者に対しリザルトの事後の英語化を依頼するか、日本陸連のIAAFワールドランキング専用アドレスまでお問い合わせください。
IAAFサイト上の名前のスペルが違っている。
日本陸連は、選手名の英語化をお願いしています。パスポートに記載される英語名が原則です。外国籍の選手などで、誰かが、ローマ字表記にしてしまったために、パスポート名と違ってしまい、同一人物なのに、2人や3人の別の選手としてIAAFサイトに掲載されるケースがあります。日本陸連からIAAFに申告すればすぐに修正されますので、パスポートの写しを添えて、日本陸連のIAAFワールドランキング専用アドレスアドレスまでお知らせください。
結婚して苗字が変わった。
IAAFに修正を依頼しますので、パスポートのページを添えて、日本陸連のIAAFワールドランキング専用アドレスアドレスまでお知らせください。
氏名が同じ読みの選手とリザルトが混在している。
漢字では別人でも、英語にすると同じスペルになってしまうケースがあります。IAAFは生年月日をベースに個人の特定をしています。パスポートの写しを添えて、どの情報が自身のものなのかを、日本陸連のIAAFワールドランキング専用アドレスアドレスまでお知らせください。日本陸連からIAAFに修正を要請します。

上記以外の質問については、日本陸連のIAAFワールドランキング専用アドレスアドレスまで専用アドレスまで、お問い合わせください。
world-ranking@jaaf.or.jp

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