2023.08.27(日)選手

【ブダペスト世界陸上】7日目モーニングセッションコメント:男子やり投・フルエントリーでの出場で決勝進出ならずも次の目標へ


Day7:8月25日(金)モーニングセッション

ブダペスト2023世界選手権は、8月25日、大会終盤へとさしかかる大会7日目を迎えました。この日のモーニングセッションでは、男子十種競技がスタート。このほか、男子やり投と女子走高跳の予選が行われました。日本勢は、男子十種競技にバンコクでのアジア選手権で金メダルを獲得したばかりの丸山優真選手(住友電工)が念願の初出場。100m・走幅跳・砲丸投に挑みました。
また、女子と同様にフルエントリーが実現した男子やり投予選には、ディーン元気(ミズノ)、小椋健司(エイジェック)、﨑山雄太(愛媛陸協)の3選手が登場。先に行われた予選A組にディーン選手と小椋選手が、B組には﨑山選手が振り分けられました。
1回目を78m21でスタートしたディーン選手は、2回目に78m57へ伸ばし、3回目も記録を伸ばしたものの79m21と、80m台には乗せられずA組6位で競技を終了。前回のオレゴン大会に続く決勝進出なるかはB組の結果次第となりました。しかし、B組終了時点でトータル14位に。残念ながら決勝進出は果たせませんでした。ディーン選手と同じA組で試技を行った小椋選手は、故障の影響もあって76m65で10位。B組に出場した﨑山選手は、動きのコントロールに苦しみ、3回ともファウル。初の世界選手権は記録なしに終わりました。


<8月25日:モーニングセッション競技後コメント>

◎ディーン元気(ミズノ)

男子やり投 予選A組6位 79m21



難しかった。自分の投げができなかったので…。イレギュラーな要素があるとすれば、ファウルラインが芝生からすごく遠い競技場であることと、世界大会で朝イチの試合が初めてということ。それらの対策はして、臨んだつもりだったが…。自分の感覚を信じて、自分のタイミングで投げられなかったのが実力かなと思う。
1投目は落ち着いて入ることはできたのだが、詰まってしまったので、2投目は(距離を)伸ばしたところ、余りすぎてしまった。それで3投目、しっかり修正して「行けるだろう」というところで走ったが、また余ってしまった。やり自体に一番力を加えられたのは3投目だったので、修正自体は効いていたのだが、(記録を伸ばしきれなかったことは)今の実力だと思っている。
大会に向けての調整はうまく進んでいて、調整でいえば今まで出た国際大会で一番うまくいっていたのが逆にそれが不安だったというか。今まではどこかに不安のあった状態で国際大会に臨んでいたのだが、今回はすごくフレッシュな状態で出ていて、自分に期待があるので逆に緊張したという感じだった。
ピットの形状については、いろいろな選手が苦戦している印象を持った。しかし、そんななかでもチョプラ選手(インド)なんかは余裕すぎる投てき(88m77をマークして通過)を見せていて、あれくらいの地力が欲しいなと思う。10年以上やっていても、こういうことが起きるんだなあと、悔しさが大きい。このあと、B組の結果を待ってのことになるが、今日の結果を受け入れて、また頑張りたいと思う。


◎小椋健司(エイジェック)

男子やり投 予選A組10位 76m65



全然自分の投げができなかったので、そこは悔しい点でもあるし、ちょっと調整不足もあり、あまり肘の調子も良くない状況で来たということもあった。そこを気にしながら投げなければならなかった時点で、自分のミスかなと思う。痛みが出たのは、ブダペストに入る1週間くらい前。「投げられるかな」という感じでこちらへ来た。代表に決まる前までは全然普通に投げられていたのだが、急に痛くなって…。そこでしっかりカバーしきれなかった。その後は、ケアに専念しながら調整していたので、そのぶんのツケが回ってきてしまったという感じである。
試技自体は、1本目と2本目は(助走が)詰まってしまった。2本目は修正したのだが、それでも(止まれず)ファウルしてしまった。3本目は、スピードを落としての投てきだったために、腕に頼った投げになってしまった。その分、距離もちょっと落ちてしまったので、やはり1~2本目のスピード感で、しっかり前が詰まらず振りきることができれば、80m近くは投げれたかなとは自分で思っている。この競技場はファウル線から芝生までの距離があって、日本の競技場ではあまりない形なので、やはりいつもと違うという感覚があった。
出場は難しいという状況にあったなか、まずは出られたことに感謝している。しかし、出るからには、昨年よりもいい結果を求めてきていたので、もうちょっと行けたのではないかという自分への悔しさがある。この結果をしっかり受け入れて、まだアジア大会が残っているので、そこで挽回できるように頑張りたい。


◎﨑山雄太(愛媛陸協)

男子やり投 予選B組 記録なし



初出場させてもらって、自分的には緊張しないと思っていたのだが、実際にその舞台に来て、ベンチに座って…となったら、(世界選手権に出場しているという)実感がどんどん湧いてきて、徐々に自分に力が入っていっていることを感じた大会だった。
とりあえず、自分のいつもの助走を、助走練習や投てき練習でやろうと思ったが、その時点でまず(助走が)速く進みすぎていたり、上下運動をアップアップしたりしていた。そのときですでに負けているというか、できていなかったのかなと思う。
その状態は、自分ではわかっていて、「これをどうやって抑えるか」とか、「抑えたら抑えたで力が入るので、やりに意識が行かず、脚で無理やり動かしてしまう」「(身体を)進めるのに(動きが)バラバラになってしまう」という感じで、全く自分のやりたいことをやらせてもらえなかったというか、できなかったというのが原因だなと自分では考えている。
調子は良いほうだったので、満を持して、自信を持って臨んでいたはずなのだが、いざというときに、そういう状態が出てしまったところが良くない。
海外勢の投げは、今年の夏にフィンランドへ行ったときや、フランスで試合に出たときに見ていて、正直な話、そこまで大差はないと感じていた。そういうことを経験したうえで、「自分は経験がある」と思ってきていたので、今回でも特別「この選手はすごい」という印象は持たなかった。
一番は、メンタルの問題だと思うので、海外を経験するのが一番(効果が)大きいのかなと思う。フィジカルや技術力に関しては、やってきたことがいい感じになりつつあるので、あまり変えたくないので。
まずは、日本でしっかり勝てるようにして、諸先輩方、後輩たち、同級生…、いっぱい強い選手がいるので、それにまずは負けないようにした状態で、世界の舞台にまた帰ってきたい。


文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真:アフロスポーツ



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